アシックス スーパーブラスト3 vs ノヴァブラスト5。FF LEAPの差は価格差に見合うか 👟⚡
スーパーブラスト3 vs
ノヴァブラスト5
3テスターが実走検証。FF LEAPと FF Blast Maxの差は、走りの差か、価値の差か。
アシックスのBLASTシリーズにおいて、現在最も注目を集める2モデルが揃い踏みした。スーパーブラスト3は2026年3月に登場したばかりの最新作で、メタスピードシリーズと同じFF LEAPフォームを採用し、前作から大幅に生まれ変わった意欲作だ。一方ノヴァブラスト5は2024年末に登場し、FF Blast Maxフォームで高いコストパフォーマンスを誇る中堅デイリートレーナーとして高い人気を維持している。
Run Testersのマイク、ニック、トムの3名が実走テストを重ね、それぞれがどちらのシューズを選ぶかを検証した。シューズのカテゴリーとしてはスーパートレーナー対デイリートレーナーという構図だが、価格差を踏まえたうえで「本当に差額に見合う体験差があるか」を問い直すのが、この比較の核心である。
| スペック | スーパーブラスト3 | ノヴァブラスト5 |
|---|---|---|
| 重量(27cm) | 239g | 255g |
| スタック高(ヒール) | 46.5mm | 41.5mm |
| スタック高(前足部) | 38.5mm | 33.5mm |
| ドロップ | 8mm | 8mm |
| ミッドソール(上層) | FF LEAP | FF Blast Max |
| ミッドソール(下層) | FF Blast Plus(約10mm) | — |
| カーボンプレート | なし | なし |
| アウトソール | ASICSGRIP | AHAR LO |
| アッパー | エンジニアードウーヴン | エンジニアードジャカードメッシュ |
| カテゴリー | スーパートレーナー | デイリートレーナー |
出典:ASICS公式プレスリリース / Doctors of Running(2026年2月)/ RunRepeat実測値
2つのシューズを隔てる最大の要因は、ミッドソールフォームの技術差だ。スーパーブラスト3はアシックスのレーシングシューズであるメタスピードシリーズと同じFF LEAPを採用する。一方ノヴァブラスト5のFF Blast Maxは、前作のFF Blast Plus Ecoから改善されたアシックスの標準ハイエンドフォームだが、レーシング技術とは一線を画す。
A-TPU(熱可塑性ポリウレタン)素材。メタスピードシリーズから直接移植された最上位フォーム。極めて軽量かつ高反発で、着地時の沈み込みとそこからの跳ね返りが鮮明。
前作のFF Blast Plus Ecoを改良した次世代版。前世代比で8.5%のバウンス性能向上を達成。柔らかく快適な着地感と、デイリートレーニングに十分な反発性を両立する。
マイク、ニック、トムの3名がそれぞれスーパーブラスト3を50〜65km、ノヴァブラスト5を50〜55km走り込んだ。3名の評価から浮かび上がるのは、SB3が「あらゆる面でNB5より一段上」という一致した見解だ。ただし、その差の体感は各テスターで異なり、最終的な選択に影響を与えた。
SB3のFF LEAPは明らかにNB5より柔らかくバウンシーで、軽快感も上回る。閾値走や800mレップなど速いペースでの対応力も高く、NB5では代替できない。「一度SB3を経験したらNB5には戻れない」と明言。
SB3は明らかに優れたシューズだが、SB2が持っていたテンポ走特化の鋭さを失い、万能型に近づいた。NB5も同様に万能型。「SB3はNB5よりすべてにおいて若干優れているが、突出した得意分野はない」と分析。快適なマラソンペースで真価を発揮。
SB3は確かに楽しくバウンシーなシューズだが、個人的にSB2ほどの衝撃はなかった。SB3がSB2よりデイリー寄りになったことで、NB5とのユースケースの重複が大きくなった。長距離巡航ではSB3を選ぶが、NB5がデイリーランで提供できる体験も十分に高い。使用用途を考慮すると、価格差よりNB5のバリューが勝ると判断。
3名全員が両モデルを通常の自分のランニングサイズで着用し、良好なフィットを確認した。ヒールとミッドフットのホールド感は同等で、トゥボックスには余裕がある。SB3はわずかにトゥボックスが高く、足先の自由度が若干高い。
スタック高とFF LEAPの柔らかさゆえ、SB3は着地時に横方向の揺れがわずかに大きい。NB5のFF Blast Maxはより安定した接地感を提供するとマイクは指摘する。ただしSB3も不安定ではなく、通常のランナーには問題のないレベル。
SB3は若干ゆとりのある作りで、ニックは「思ったより広い」と述べた。ただし過剰ではなく、通常サイズで問題ない。NB5も同様にトゥボックスにゆとりがある。足幅が狭い場合はいずれも若干の遊びを感じる可能性がある。
SB3はエンジニアードウーヴン素材で、構造的なホールドを重視した設計。NB5のエンジニアードジャカードメッシュはより柔軟でフレキシブル。レースのホールドシステムもSB3は従来の穴なしコードループ式に変更され、足へのフィット感が向上している。
スタック高が5mm多いにもかかわらず、SB3(239g)はNB5(255g)より16g軽量だ。マイクはこれを「SB3の大きな魅力のひとつ」と評価。FF LEAPの超軽量特性が、よりボリューミーなミッドソールを持ちながら軽い仕上がりを実現している。
| ランの種類 | スーパーブラスト3 | ノヴァブラスト5 |
|---|---|---|
| イージーラン | ◎ 非常に快適 | ◎ 快適 |
| ロングラン | ◎ 推奨 | ◯ 対応可 |
| テンポ走・閾値走 | ◯ 対応可 | △ 不向き |
| インターバル走 | △ 大きく重い | ✗ 非推奨 |
| マラソン(非レース) | ◎ ニック実績あり | ◯ 対応可 |
| リカバリーラン | ◯ 十分な反発で疲労感少 | ◯ 安定した走り心地 |
FF TURBOフォームを搭載したカーボンプレートなし超厚底トレーナーとして登場。「カテゴリーを創造したシューズ」として爆発的人気を博し、即座に品切れ状態が続いた。
FF Turbo+を採用し、テンポ走域でのパフォーマンスに特化。ただし重量が増加し、アッパーも狭くなるなど不評な点もあった。ニックは「硬めの乗り心地はこの世代の特徴」と評価。
FF LEAPを搭載し、より柔らかくバウンシーな乗り心地に転換。スタック高が46.5mmに増加しながら10g軽量化を達成。テンポ走特化からオールラウンドデイリー型に軸足を移した。
両モデルを総合評価する。スーパーブラスト3の評価はRun Testersの3名とDoctors of Runningの実走レビューを総合したもの。
スーパーブラスト3
ノヴァブラスト5
スーパーブラスト3はあらゆる面でノヴァブラスト5を上回る。FF LEAPによるバウンス感の差は実走で明確に体感できる。ただし、その差に見合うかどうかは「何を求めるか」「予算をどこに置くか」によって変わる。
- イージー〜テンポ走まで1足で完結させたいランナー
- 最高レベルのバウンス感・軽快感を求めるランナー
- カーボンプレートなしのマラソンシューズを探している人
- メタスピードのトレーニング版として活用したいランナー
- デイリーランの快適性を最重視し、コストを抑えたい人
- ランニング初心者でまず1足から揃えたいランナー
- 安定性を重視し、硬めのフォームが好みの人
- テンポ走以上のワークアウトに専用シューズを別途持つ人